さりげなく美味い小鉢料理四選 亀の手、白和え、あん肝、にら梅肉
磯の珍味、「カメノテ」が入荷いたしました。
昔は専門の漁師が巻き網で大量捕獲していた亀ですが、昭和期の乱獲によって天然物はすっかり数が減ってしまったそうです。
今回は近隣の小学校で飼っていたミドリガメを特別に譲っていただき、店長がウィキペディアの「カメ(食用)」のページを参考に調理しました。一匹につき四本しか取れない、たいへん貴重な食材です。
嘘です。
カメノテはエビやカニとおなじ甲殻類で、よく岩礁やテトラポットの側面などにびっしり貼りついているフジツボのような生き物です。
磯の風味がつよく、滋養強壮効果のあるうまみ成分「コハク酸」をたくさん含んでいるので、シンプルな塩ゆでだけでも充分美味しく食べられます。酒の肴のほか、味噌汁の具としても好まれているそうです。
決してなにかの手をもぎ取ってきたわけではないので、安心して食べてくださいね。
こちらは旬の柿の実を使った白和え。サッと湯がいたとほうれん草と一緒にお豆腐で和えれば、自然な甘さとなめらかな口当たり、すりごまの香りが癖になるお通しの完成です。
寒くなってきたら海のフォアグラこと「あん肝」の季節です。土佐のゆずポン酢をかけた濃厚な肝をつまみつつ、熱燗でちびりちびり…… なんて最高じゃありませんか。
旬はちょっと過ぎましたが、まだまだ美味しい香南育ちのニラ。たたいた梅肉と和えるだけでさっぱり小粋な酒のアテに。なんでもない小鉢料理ですが、好評です。ぜひお試しください。
今回掲載のお料理 ※ 仕入れにより価格変更、ご用意できない場合もございます。
『室戸育ちのカメノテ塩茹で』380円
『ほうれん草と柿の白和え』突き出し
『あん肝でポン!』380円
『香南にらの梅和え』300円